【No1】現状-作業1〜2 | |
【現状1】 モデルはあの大御所”ビル・チェイス”が好んで使用していたB6です。 シリアルナンバーは#5***です。 ★考察★ :とりあえずバラしてみました。この段階での問題点は 1: メインチューニング管のアウタースライドの先端がめくれ 上がっている。 2: 同様にインナースライドがガタガタになっている。 3: 3rdスライドの本体側インナースライド゙のハンダ外れ。 4: リードパイプ穴明き。 以上の5点ですが,若干気になるのはこの穴の開いてし まっている部分にラッカーパテの様な断面が見えます。 もしや・・・ 5: スタンドによるベルに無数のヘコ 6: 2番管のカニ目が一つ欠損 |
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【現状2】 この様にチューニング管インナースライドが ガタガタです。 |
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【現状3】 リードパイプに穴が明いてしまっています。 |
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【作業1】 そういう訳でこの赤ラッカーの下地が気になりとりあえず 剥離してみました。想像の通り,サンドペーパーによる剥離 ですが見事に下地の金及び銀がほとんど残っています。 剥離してみてハッキリしたのですが,やはりリードパイプの 穴あき部分はラッカー系のパテで埋められていました。 リードパイプの他 2番管及び3番管の下部の指の当る部分 にも同様のパテが盛られていました。 (おいおい!板金塗装じゃないんだけど・・・(^^;)) |
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【作業1-2】 ベルには無数のヘコがあります。(おそらくスタンドによる ものと思われます) ここである事に気付きました。ベルの接合方法です。 ジョイント部分が見えますが,これは2枚取りですね。 ベルの裏面はサンドペーパーでこすってあり素地が見 えています。赤いんです。ようするにこれはベリリウム ベルなんですね。まだメッキが残っているのでよくわかり ませんが・・・ |
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【作業1-3】 この様に金&銀のメッキが残っています。部分的に真鍮の 素地が見えている所もありますが,ほとんど残っている状態 です。これはメッキを剥離すればそこそこキレイな素地が出る のではないかという気もしますが・・・ いずれにしてもこの状況でわかるのはリードパイプ及び2番 管は交換しないとダメという事ですね。 |
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【作業1-4】 そういう訳で薬液処理によるメッキの剥離をしてみました。 見事にベリリウムブロンズベルですね。しかし,剥離 に使ったペーパーの目がよっぽど粗かったらしく素地にま で到達していました。(^^;)あとは全体に無数にある スクラッチやクレーターなど。こりゃ素地をバフ仕上げ してもきれいな状態にもってゆくのは難しいかもしれませ ん。この部分をキレイに無くなるまで磨いてしまうとかなり 肉厚が薄くなってしまう為に楽器本体にかなりの影響が 出そうです。う〜ん!困った! |
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【作業1-5】 リードパイプの穴廻りにあるパテ。 不思議とヘコは少ないんですな。これが |
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【作業1-6】 2番管はパテを剥がしたら見事にイッちゃってます。 |
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【作業1-6】 3番管インナースライドの外れ。 今後の対策として色々検討をした結果,オーナーの了解 をもらって光沢銀の仕上げではなく,ちょっと無いサテン シルバー仕上げにする事に決定!これにより全体に無数 にあるスクラッチ&クレーターを目立たなくする事及び, 素材をそんなに削らなくてもいい事などから決定しました。 |